スルオ、面接官になる

詳細は書かないが、今回は面接官として採用に関ったときのことを記事にしてみようと思う。
いつもは受ける側(たまに)だが、面接官としての立場も経験すれば新しい発見があるかもしれない。
なんとなくそう思った。


それでは行ってみよう。

 

部下が退職したことに伴い、交換要員として社員を1名募集することになった。
こんな私だが一応業務責任者なので面接に参加する必要がある。

退職した部下が若手だったこともあり、個人的には20代30代をメインに探して欲しいと人事に依頼。
しかし、募集要項に年齢制限を設けることは原則NGなので年齢制限なしで転職エージェント&転職サイトで募集することとなった。
後日、人事から応募者の書類を見せてもらったが20代から50代まで様々な方から応募があったようだ。
人事や上司と相談し、今回は厳しい(?)書類選考を通過した4人+1と面接の機会を設けることとなった。
(+1は後ほど記述)
私は人事とともに1次面接を担当することになった。
尚、すべてオンラインでの面接となる。

 

1人目:Aさん20代(性別は非公開)

面接開始時、画面越しの応募者を見てビビる。
面接なのにTシャツで登場。
清々しいほどのTシャツ姿はある意味尊敬する。
しかしオンラインとは言えTシャツで面接ですか?
一応白無地だったのは応募者なりの配慮だったのかもしれないがおっさんには通じない。
この時点でマイナス50ポイント。
一発目からコレかよと思ったが書類選考を通したのは自分なのでしょうがない。
若者の中では当たり前なのかもしれないが、面接なのだからせめてジャケットくらいは着ようよ。
そうすればマイナスも20ポイントくらいで済んだかもしれない。

面接においての受け答えは意外と普通だった。
しかし、ワークライフバランスを重視したいのか仕事に対する責任感や積極性に欠ける感じがした。
悪くはなかったかもしれないが、前任者がこのタイプで苦労したこともありできれば避けたいと思ったこととTシャツのマイナス50ポイントが響き不採用とした。

 

2人目:Bさん30代(今回も性別は非公開)

ハズレだった。
控えめに言ってもハズレだった。
まず会社のことを何も調べていない。
商品のことも知らない。
面接の準備を何一つしていないのが丸分かりな状態だった。
そのくせリモートじゃなきゃヤダとか出社するならフレックスじゃなきゃとかいろいろ注文を付けてくる。
ついでに残業もしたくないとか言う始末。
気持ちは分かるが面接なんだからちょっとは考えて欲しい。
そんなこと言って内定が出ると思っているのだろうか。

なんなんすかね?
面接を受けちゃダメな人種だと思う。
開始早々もういいやって思った。
採用するメリットがないので当然お見送り。
今の会社で頑張って下さい。

 

3人目:Cさん30代(やっぱり性別は非公開)

担当してもらいたい業務の経験はあまりないようだが、全体的には悪くない。
かと言って特段良いわけでもない。
先に面接をした2人がちょっとアレな感じだったからなのか少し良く見えるくらい。
取り敢えず今の会社が諸々ヤバいらしい。
すぐにでも脱出したいのが表情から見て取れた訳ではないがそんな感じがした。


普段だったら1次面接で不採用にしていたかもしれない。

しかし、その必死さと面接に進んだ候補者が少ない中、3連発で1次面接にて不採用はちょっと避けたかったこと、人柄は良さそうであったこともあり2次面接へ進んでもらうことにした。

 

4人目:Dさん20代(ついでに性別は非公開)

この人もジャケットを着ていない。
一応ワイシャツを着てはいるもののネクタイはしていない。
この時点で性別がバレてしまっているのは気にしないでおこう。
今どきの若い人は面接でもジャケットは着ないんですかね?
オンラインだからなのだろうか。
面接=スーツと思っているおっさんには理解できない。
一応ワイシャツは着ていたのでマイナス30点からのスタートとした。

しかしながら面接開始後、その評価はすぐにプラスに転じた。

まず、受け答えがしっかりしている。
自分の考えをしっかりと持っているし会社や商品のこともかなり調べている。
若干、新卒採用時のような面接対策感はあったが、今までの誰よりも断トツで抜き出ていた。
ここまでいいとジャケット云々は気にならなくなる。
この人でよくね?
自分の中ではもう決まっていた。
そんなわけで余裕の2次面接進出決定。

 

+1となる5人目:50代(結局性別は非公開)

会社のお偉いさんから人事に「形だけでもいいから取引先の人を受けさせて欲しい」と依頼があったらしい。
人事からその話を聞き、おおまかな人物像を教えてもらったが50代で業務未経験とのこともありお見送り。
しかしながらお偉いさんからの依頼なので不採用が決まっているにもかかわらず本当に形だけの面接をすることになったもよう。
人事から「一応転職さんも出る?」と聞かれた。
「出た方がいいのかもしれないですけど、だが断る」と丁重にお断りしておいた。

不採用が決まっている面接に出る必要はない。
 
 
面接をしたのはこの4人+1人。
時間が許せばもう少し時間をかけて募集したかったがそんな余裕はない。
この中で1次面接を通過した2名に2次面接を受けてもらうことになった。
私の出番はここまで。
あとは2次面接を担当する部長に任せることとなった。
どちらを採用するのだろうか。
上司が気に入らなければ2人とも不採用にして最初からやり直しになる可能性もある。
もちろんそれは避けたいところ。
人事を含めてどちらかを採用するのか、もしくはやり直すのか会議が開かれた。

結構適当な会議が。
 
 
今回、面接する立場となって思ったことは応募者もけっこういい加減であるということ。
それなりの数の応募者が履歴書と職務経歴書を送ってきたがその中で気になった点があったので下記にまとめてみた。
  1. 誤字脱字が多い
    チェックしろ。
  2. 日付がウチの求人募集開始前
    転職活動を開始した時期なのだろうか。
    けっこう前のままだったりする。
    修正しておけ。
  3. 志望動機が使い回し
    バレバレでございます。
 
また、忙しいのかもしれないが準備不足というか準備してない感が否めない。
会社のことや商品のことを知らなすぎる。
ウチの会社の商品なんてその辺の店で売っているのに「店舗に行ったことがない」とか普通に言ってくる。
もう少し真剣に取り組んでもいいのでは無いだろうか。

と思ったが、本当に入社したいわけではなかったのかもしれない。
志望順位が低ければ適当になることもある。
自分もそうだったことを思い出した。
うちの会社に魅力がないのかもしれない。
いや、たぶんない。
 
更に「もう少し楽に考えてもいいのかな」とも思った。
意外とみんな適当だし選ぶ方も結構適当だった。
ある程度の準備は必要だが、睡眠時間を削ってまで準備する必要はないかもしれない。
自分だけかもしれないが私がそうだった。
と言う訳で次からはもう少し手を抜いてみようかな。
今のところ面接の予定はないけど。
無念。
 
この記事はフィクションであり、登場人物や団体名などはすべて架空のものです。
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