転職活動を始めるにあたり準備する必要があることを書いてみよう。これから転職活動を始める人たちの参考になればと思う。
最初に用意する必要があるのは必須アイテムとなる履歴書と職務経歴書だろう。
履歴書
決められた書式に必要事項を記入する履歴書は特別難しいことではないと思うので、書き方について今更どうこう言う必要もないだろう。
ネット上の至る所に書き方のコツやサンプルがあるのでそれらを参考にしてもらえればいいと思う。
敢えて気を付けるとしたら下記ポイントだろうか。
- 転職用の履歴書を使用する(市販の履歴書を使用する場合)
履歴書には一般用、転職用、アルバイト・パート用の3種類がある。
それぞれ微妙に記入する項目が異なるので転職用の履歴書を用意しよう。 - 日付の記入
意外と多いのが日付の記入もれ。忘れずに提出日を記入しよう。
決して履歴書の作成日ではない。 - 貼付する写真
スピード写真ではなく写真屋さんで撮影してもらおう。そして写真の裏面には自分の名前を記入しておいた方がいい。履歴書を提出後に写真が剥がれてしまったら、誰が誰だか分からなくなってしまう。写真に名前が書いてあれば担当者もすぐに確認できる。
本来であれば貼付する写真は3カ月以内に撮影したものとなるが、40代の転職は3カ月では決まらないことが多い。3カ月ごとに撮影していたらキリがないので最初の1回で十分だろう。
ちなみに私は前回の転職活動の時に使用していた数年前の写真を堂々と貼っている。自称見た目が変わっていないので良しとしている。
履歴書はPCか手書きか?
履歴書を作成する上で永遠のテーマとなるのが「履歴書はPC作成か、手書き作成か」ということではないだろうか。
個人的な意見を言えば100%PC派であり、手書きは不要と考えている。私はもう15年くらい手書きで作成はしていない。
手書きで履歴書を作成したことがある人なら分かると思うが、書き損じたら最初から書き直さなければならない。特に最後の最後で書き損じたときのあの脱力感、もう魂が抜けてしまいそうになる。
せっかく時間をかけて作成してもどこか1カ所でも書き損じたらすべてがふいになり、費やした時間が無駄になる。さすがにそれでは報われない。
しかし、PC作成ではそれがない。
PCで作成するメリットはなんと言っても時間の短縮だろう。入力ミスがあっても何度でも簡単に修正ができる。
この差は大きい。同じ書類を作成するのであれば効率的な方法でいいのではないだろうか。
浮いた時間で志望動機を考えたり、企業研究や面接対策をした方がよっぽど効果的だと思う。
上記の表にある通り、PC作成の履歴書をよく思わない手書き派の人事担当者が未だに存在する。中には手書きを指定してくる企業すらあるらしい。
彼らの言い分は下記の通りとなる。
・手書きの方が人間味がある。
・手書きの方が求職者の人柄がわかる。
・手書きの方が熱意を感じる。
そんなのはイメージや先入観でしかない。
採用のプロであれば書類の内容など中身で判断するべきだろう。
逆に少ないながらもPC作成を好む企業があることもまた事実である。
苦労して手書きで作成しても「必ずしも好印象を持たれるわけではない」ということも覚えておこう。
転職とは言わば自分を売り込むプレゼンであって履歴書はプレゼン資料となる。
現在のビジネスにおいてプレゼンを行うにあたり手書きの資料を作成する人間がいるだろうか。おそらくいないだろう。ほとんどの人がパワーポイントや何かしらのソフトを使用すると思う。
ビジネスの世界では資料やレポートはPCでの作成が常識なのだから履歴書だからと言って手書きで作成する必要はないのではないだろうか。
職務経歴書
これがまたやっかいな物となる。
書式や書き方などに決まりもなければ規則もない。自由に作成していいので逆にセンスを問われる。
全体的なレイアウトを意識しながら段落、文字の大きさ、太字、下線等を駆使して見やすく作成する必要がある上に、自身の経歴を簡潔に分かりやすく書かなければならない。
けっこう大変ではあるが、ネット上に多くのサンプルや書き方が載っている。参考にしたりいろいろ試してみて自分なりの職務経歴書を作成しよう。
職務経歴書添削サービス
転職サイトや転職エージェントで職務経歴書の添削を行ってくれるサービスもある。
一通り作成したらそのようなサービスを利用して完成度を高めよう。
ちなみに私はリクナビエージェントの担当者との面談の際にアドバイスをもらい修正した。
私が受けたアドバイスとは、「内容自体は悪くない。しかし段落や下線を使用し見た目を気にすることと活かせる知識や経験を追加しよう」と言うことだった。
早速アドバイス通りに修正したら確かに見やすくなった。ような気がする。
職務経歴書の枚数は?
多くの転職サイトではA4用紙2枚に纏めようと書かれている。
1枚だと自己PRや志望動機なども含めると足りなくなる。逆に3枚以上だと読む側の負担になるから読んでもらえなく可能性があるというのが理由となる。
しかし私の職務経歴書は4枚にもなる。「読め!」と言わんばかりに気にせず提出しているが「枚数が多い」とか「もっと纏めましょう」とか言われたことはないので問題ないことにしている。
そもそも40代で複数の転職経験を持つ人間が職務経歴書を2枚に纏められるわけがない。
ある程度は纏める必要もあるだろう。しかし2枚に収めることを前提に作成すると書きたいことも書けないそんな経歴書じゃポイズンとなってしまい相手にも伝わらないかもしれない。書きたいこと、書くべきことをしっかりと書くことを勧めたい。
職務経歴書に正解はない。いろいろ試行錯誤を重ねた上で相手が読みやすく自分も納得できる職務経歴書が作成できればそれで十分だろう。
転職活動は在職中か退職後か?
これも重要なポイントとなる。
すでに多くの転職サイトで言及されているが、40代に限らず転職活動は在職中に行うことを勧める。激しく勧める。
在職中に転職活動を行うメリット
- 心理的に余裕が持てる。
取り敢えず仕事はあるので焦らず活動を行える。焦って変な求人を掴んでしまっては元も子もない。 - 経済的な不安がない。
40代の転職活動は長期化する傾向がある。退職後であれば収入源がない中で活動しなければならないのでどうしても経済的に不安になる。しかし在職中であればその心配をする必要がない。 - 職歴にブランクがない。
ブランクが長くなればなるほど転職は不利になる可能性が高い。ブランクはないに越したことはない。
在職中に転職活動を行うデメリット
- 時間の確保が難しい。
書類の準備や面接対策、企業研究など意外と時間がかかる。また、面接まで辿り着いても面接の日程調整なども必要となってくる。有休を上手に使いながら対応しなければならない。 - 危機感がないため長期化しやすい。
取り敢えず仕事もあり収入も確保できるので慌てる必要がない。そのため決心が鈍ったり「もっといい条件の仕事があるのではないか」とか思うようになることもある。
中には退職してから転職活動に専念したいという人もいるだろう。
しかし転職活動は専念するほど行うことはない。
履歴書や職務経歴書は一度PCで作成すれば再利用できる。転職エージェントにせよ転職サイトにせよ自分に合った仕事が毎日見つかるわけでもない。
唯一、面接の日程調整だけは有利に進められる部分だと思うがそれ以外は働きながらでも十分対応できるはず。
私は通勤電車の中で志望動機を考えたり、会社の昼休みには近くのネットカフェに行って求人検索したり職務経歴書のチェックや微調整を行ったりしていた。
面接が決まれば担当の転職エージェントに相談して朝早い時間や夜遅い時間に面接の設定してもらったり、それができない場合は自分や子供が風邪をひいたことにして半休を取って受けたりもしていた。
在職中でも空いた時間を有効に活用すればなんとかなる。
特別な理由がない限り在職中に転職活動を行う方向でチャレンジしてもらいたい。
以上、転職活動を始めるにあたり、準備が必要なことを纏めてみた。
転職は意外とエネルギーを使う。だからこそ成功させたい。明るい未来のために今を頑張ろう。