久しぶりの面接、そしてまさかの結末が! その2

前回の記事「久しぶりの面接、そしてまさかの結末が!」の続き。

 
15分ほどで終了したにもかかわらず突破した1次面接。
ナゼ??
誰もがそう思うかもしれないが終わったことを気にしても仕方ない
せっかく突破したのだから前向きに考えようというわけで次のステージに進むことにした。
担当エージェントからは「最終面接は日本法人の社長と日本語で行われるはず(予定)ですから安心してください」と心強いお言葉をいただいた。
日本語での面接はありがたい。
15分足らずで終わったけど1次面接が英語だったし英語はもうお腹いっぱい。
やはり日本人として日本語での面接がいいよね。
心からそう思っていた。
 
最終となる2次面接まであまり時間がない。
いろいろと思うこともあったがこの最終面接に向けて早速準備に取り掛かることにした。
 

面接対策

 
まずは面接対策として恐らく聞かれるであろう質問のおさらい。
と思ったが1次面接のときに用意していた下記3点くらいしか思い付かなかった。
1. 自己紹介
2. 転職理由
3. 自分の強み
まぁいいや。
あとはネット上に溢れてる面接対策をいくつか読んでおくくらいに留まった。
 
そして社長の名前を聞いていたのでなんとなく調べてみることに。
ネットで検索してみると見事にヒット。
経歴を見てみたが、社長として複数の会社を渡り歩いているもよう。
いわゆるプロ経営者か。
 
ついでに社長が勤めていた過去の会社を口コミサイトで調べると気になる書き込みを複数発見。
社長に対してはパワハラだの独裁者だの総じて悪い評判しかない。
書き込みの日付を見ると見事に社長の在席期間と一致する。
これがその社長のことを言っているのかは分からないが不安要素となることは間違いない。
ただ、この口コミだけでは判断できないので面接のときの印象も含めて判断することにした。
 

面接当日

 
今回は直接会っての面接となる。
約束の時間より30分ほど早く到着したので暇つぶしにちょっと近所を散策してみたが思いの外住宅街でコンビニや飲食店が少ない。
昼飯に困るかも。
それが第一印象だった。
 
時間になったのでオフィスに向かう。
到着したが全開工事中で職人さんしかいない。
もしかして間違えた?!
ちょっと焦り始める。
そして玄関の端の方に電話機を発見。
内線番号が書いてあったので人事あてに連絡しようとするも繋がらねぇ。
かなり焦り始める。
 
意を決して職人さんに「ここって、○○会社ですよね?」
と話かけてみると「社員さんなら中にいますよ〜」と軽い返事。
 
そんなわけで恐る恐る中に入って行き、社員ぽい人に面接で来たことを伝え人事担当者を呼んでもらうよう依頼をした。
待つこと数秒。
人事担当者が来て奥へと案内された。
 
そこは会議室とかではなくオフィスの中にある普通のオープンスペース。
周りの社員が普通に仕事している姿が丸見え&会話も丸聞こえな状態。
もちろん逆もまた然り。
どんな奴が面接に来たんだ?とばかりの視線が痛い。
こんな奴でスミマセン。
そう思いながら席に向かうワタクシ。
 
平静を装って座っていると近くにトイレがあるのだろう、ジャーッと言う水を流す音が聞こえてきた。
見ちゃいけないと思いながらもちょっと横目で見てみると出てきたのはなんと1次面接をしたドイツ人。
日本に来てたのか。
目があったので軽く挨拶を交わし動向を伺っていたがこっちに近付いてくるではないか。
「まさか、まさかこのテーブル席に着かないよな」
そう思っていたが普通に私の斜め前に座りやがった。
「まじか~、面接に参加するのかよ」
心の中でそうつぶやいた。
この結果、英語での面接になるであろうと予測。
必死に頭の中で整理し始めたことは言うまでもない。
 
微妙な空気の中、何も話さないのもちょっと気まずい。
そう思い、
スルオ:先日はどうも~
外国人:元気だったかい?
スルオ:元気やで~
スルオ:日本に来てたんやな~
外国人:そやで~
 
こんな感じの会話を始めたところに社長が登場。
いよいよ最終面接の開始となった。
 

面接開始

 
社長の自己紹介があり早速面接開始。
当然英語だった。
 
1. 自己紹介
1次面接での内容を思い出しそのまま答えた。
 
2. 転職理由
これも1次面接で答えたことをそのまま伝えた。
 
日本語ならもう少し違ったことも言えただろうが英語であればこれが限界。
さぁ、これからどうしよう。
最初の2個の質問は1次面接と同じだったからなんとかなった。
次からはどうなるか。
と思っていたがそんな心配は無用だった。
 
ここからは社長の独壇場と化した。
まぁ、喋る喋る。
とことん喋る。
会社の現状、これからの展望、どんな会社にしていきたいか。
ひたすら喋り続けていた。
私はと言うとひたすら相づちと頷くだけ。
もはや面接とは言えない、まるで講演会のようだった。
 
最後のほうになり、それまで空気と化していたドイツ人がようやく口を開いた。
「労働条件など重要なことは日本語でいいよ」と。
ちなみに面接中にドイツ人が話したことはこれだけだった。
  
そんな配慮もありその後は日本語での一般的な面接となった。
 
1. 希望年収
周りで多くのスタッフが仕事をしている中で答えるのは中々勇気がいる。 
普通に話したら丸聞こえなのでちょっと控え目の声で希望額を伝えておいた。
因みに現状より100万円アップ。
 
2. いつから働けるか
会社としてはすぐにでも勤務して欲しいらしい。 
しかし、こちらも現職での引き継ぎがあるので1ヶ月から1ヶ月半は待って欲しいと伝える。
 
3. 長期の出張は可能か
海外出張もあるが、国内の出張も多いらしい。
場合によっては1ヶ月間とか。
けっこう長いね。
しかしイヤとも言えず「大丈夫です!」と言うしかなかった。
 
聞かれたことはこれくらいか。
希望年収の中にインセンティブのことや福利厚生のことなど細かいところもあったので聞きたかったことは大体聞けたかな。
最後に質問はありますか?
と来ると思っていたがそれはなかった。
 
これにて面接は終了。
返事は1週間以内にはするとのこと。
何が良かったのかは分からないが社長からは
すごくいい人を紹介してもらえた」
とか
今すぐにでも内定を出したいくらい」
とかかなり評価の高いお言葉をいただいた。
ホントかよ。
そう思いながら笑顔でお礼を言い会場を後にした。
なんか別の意味で疲れた面接だった。
 

面接後

 
その日のうちに担当エージェントに面接の内容を報告。
「そこそこ感じよかったみたいです」と。
 
そしてその2日後、運命のメールが担当エージェントより届く。
「はえーよ、1週間て言ってたじゃん」
そう思いながら軽い気持ちでメールを見ると・・・
  
 
なんとそこには内定の文字が!?
え?!
内定出ちゃったの??
おぉ、内定出た~!
と喜びながらも・・・
 
「だが断る!」
 
そんなわけで辞退の連絡をする。
担当エージェントから速攻で電話が掛かってきたので事情を説明。
正直な気持ちを伝えたかったがあまり印象が良くない気がしたので「自信がない」とちょっと弱気な自分を見せておいた。
 
 
本心は面接の内容からして「取り敢えず誰でもいいから入社して欲しい感」がありありで、そこにたまたま私がいただけっていう感じしかしなかった。
それとマネージャーなのに給与面が思っていたよりだいぶ低かったこと。
現職よりは上がるがほんのちょびっとで下手すれば現職の今年の年収の方がいいかもしれない。
現職にも不満はあるが喜び勇んでいく会社じゃないな。
そう思えてしまった。
 
担当エージェントには謝罪の言葉を伝え電話を切った。
もうこのエージェントから求人を紹介されることはないだろう。
エージェントにも社長さんにも迷惑をかけてしまったけど仕方ない。
内定辞退とはそういうものだと思っている。
 
まさか自分が内定辞退をするなんて思ってもみなかった。
また一からやり直し。

ただ、どういう形であれ一度は内定が出たということは少なからず自信にはなった。
ような気がする。
 
でも今年はもうチャンスはないかな。
来年から新たな気持ちで頑張ろう。
そう思ったある秋の夜だった。
 

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